アガリクスの栽培方法を知って栄養成分の違いに注目

アガリクスの栽培方法を知って栄養成分の違いに注目

執筆者:元井章智

アガリクスの製品を購入する際、原産地や栽培方法を確認されている方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。実は、産地や栽培方法が違うだけで、アガリクスの品質には驚くほどの差が生じてしまいます。アガリクスの太さ、背丈、傘の大きさなど見た目のサイズだけでなく、アガリクスから得られるさまざまな栄養成分の含有量なども大きく異なります。品質にバラつきがあるということは当然、価格にも差が出ることになります。価格にとらわれず、産地や栽培方法を見極め購入することは、アガリクス本来のパワーを充分に得るためにも大変重要なことです。

このコラムでは、アガリクスの栽培方法を詳しく説明していきます。

1.一年中温暖なアガリクス原産地

キノコ類の栽培というと、薄暗くてジメジメとした湿気の多い栽培室をイメージしがちですが、アガリクスの元々の原産地は南米ブラジルのサンパウロ郊外、ピエダーテ地方という、一年を通して温暖な気候の地域です。そして、ピエダーテ地方でも自生しているアガリクスは非常に珍しく、現地の人々には、「幻のキノコ」「神のキノコ」「太陽のキノコ」などと呼ばれて大切に食されてきました。このピエダーテ地方は、日中の気温が約30度、夜でも気温が約20〜25度と、東京と比較しても一日中暖かい気候を感じられます。また定期的に充分な雨量があるのも特徴で、これもアガリクスが自生するのに必要な条件です。このような気象条件がすべてそろった土地が他にはないことが「幻のキノコ」と呼ばれる由縁なのでしょう。自生した天然のアガリクスはブラジル国内でも採取されることはほとんどなく、そのため市場で目にすることもありません。では、現在市場に出回るさまざまなアガリクス商品はどのようにして育っているのでしょう。

ピエダーテの地図

(ブラジル サンパウロ郊外のピエダーテ地方)

2.天然のアガリクスに近い栽培方法とは

天然のアガリクスに最も近い状態で栽培されているのが、自然露地栽培のアガリクスです。アガリクスの自然露地栽培はブラジルでしかできないといわれているため非常に希少価値が高く、最も高価なアガリクスとされています。

自然露地栽培アガリクス

(天然に最も近い自然露地栽培アガリクス)

自然露地栽培の他には、ハウス栽培とタンク栽培の方法があります。日本国内で流通するアガリクス商品は、日本産や中国産、台湾産などもありますが、そのほとんどがハウス栽培による製品です。この3種類の栽培方法の違いによって、アガリクスの品質、価格に違いがでてくるのです。

最も高価で高品質なアガリクスといわれる自然露地栽培は、手付かずの大自然が残るブラジルの非常に肥えた土壌と、ブラジルのさんさんと降り注ぐ太陽の光、そして新鮮な空気に包まれた環境だからこそ可能な方法です。さまざまなキノコと同じように土の中に含まれるさまざまな栄養素をたっぷりと吸収して成長するアガリクスは、土壌の環境が生育に大きく影響します。大自然の豊かな恵みを受けた自然露地栽培のアガリクスは、ハウス栽培に比べ非常に大きく育ちます。ただ、日々の天候に左右されるなど一定の収穫量を得るのは困難で、希少価値の高い貴重なアガリクスといわれます。

アガリクスの違い

(サイズの違い 左:ハウス栽培アガリクス 右:自然露地栽培アガリクス)

弊社の「キング・アガリクス」は、ブラジルの大自然の中で、無農薬・自然露地栽培で育てられ、悪天候にさらされながらも立派に生育しています。一般のハウス栽培に比べて約10倍のコストを掛け、時間と手間ひまを費やした他にはないアガリクスです。また弊社の自然露地栽培は、一度でもアガリクスを栽培した地は使わずに、常に新しい土地を開墾しているため土壌汚染の心配もありません。残留農薬検査、重金属検査も行い安全性の確認をしておりますので、どなたでも安心して摂取いただける商品です。

検査結果

3.主流はハウス栽培

現在、市場に出回っているアガリクスのほとんどがハウス栽培によるものです。ハウス栽培は、自然光を一切遮断した真っ暗な小屋などで行われるため、どれも小ぶりでアガリクス本来の大きさには育ちません。

ハウス栽培アガリクス

(小ぶりなハウス栽培アガリクス)

天候に左右されず年間を通して大量の収穫が可能なためブラジル産の自然露地栽培アガリクスよりも安価ですが、栄養素の含有量には差があります。自然露地栽培は、アガリクスの主成分である、身体を守る働きを活発にするβ-グルカンがハウス栽培の約1.5 倍も含まれています。カルシウムや骨の代謝に必要なビタミンDをはじめ、人の体内では作ることができないカルシウムやセレン、銅、鉄などのミネラルも豊富です。

β-グルカンの含有量
また、弊社のブラジル産自然露地栽培「キングアガリクス」と、日本産ハウス栽培アガリクスを比較した場合、ビタミンDが約34倍、日本人が不足しやすい栄養素といわれるカルシウムが約26倍、銅が約10倍と驚くほどの差があります。

栄養素

最後はタンク栽培ですが、これはキノコの根の部分(菌糸体)を人工的にタンクで培養したもので、コストが掛からず、早く培養ができるという特徴があります。一時期は日本でも多く採用された栽培方法ですが、現在ではほとんど行われていません。

アガリクスの菌糸体

(アガリクスの菌糸体)

タンク培養

(菌糸体を培養するタンク)

まとめ 栽培方法の違いを知り本物に出会う

市場にはさまざまなアガリクス商品が出回り、品質の良いものと出会うのが非常に困難になっています。価格やパッケージの見た目だけではなく、産地や栽培方法などの知識を身に付けておくことで上質なアガリクスと出会えることでしょう。

執筆者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー