アガリクス製品の原材料、菌糸体と子実体の違いは?

アガリクス製品の原材料、菌糸体と子実体の違いは?

記事:元井章智

「キノコ」と呼ばれる菌類のほとんどは、菌糸体と子実体に区別されます。健康食品としてのアガリクスを製造する際に、この2つの違いはとても重要なポイントで、商品の品質にも深く関係しています。

このコラムでは、アガリクスの菌糸体と子実体について、どちらを使って製造した商品がアガリクスのパワーを実感できるのかなどを説明していきます。

1.菌糸体と子実体の違い

キノコは、「子実体」と「菌糸体」に分けられます。

子実体と菌糸体

子実体はキノコの上の部分のことをいい、キノコの傘や柄の部分です。言い換えれば、普段私たちがキノコとして食べているのが子実体の部分となります。子実体がつくられるのは、植物が実や花を咲かせることと近いそうです。

一方の「菌糸体」とは、子実体の下にある根っこの部分です。私たちが普段見ることも、食べることもなく捨てられている部位です。菌糸体を顕微鏡で観察すると、菌糸という細い糸のようなものがたくさん集まっており、肉眼では白いフワフワの綿のようにも見えます。

アガリクスの菌株

(アガリクスの菌糸体)

アガリクスの菌糸体

(菌糸体を電子顕微鏡で見た画像)

この白いフワフワは通常、土や木の中に隠れているため、普段の生活で人が目にすることはほとんどありません。この菌糸体が、土や木の狭い部分に伸びて入り込み、栄養をたくさん吸収して増え広がって大きくなると、白い綿のような部分のいたるところに私たちが食べているキノコと呼ばれる、いわゆる子実体を作り出します。

子実体も菌糸体も同じキノコの一部なのですが、成分がまったく同じではなく、一般的には子実体の方が有用効成分は多いとされています。アガリクスに関しても同様で、子実体の方が菌糸体よりも有用成分が豊富に含まれているといわれています。

さらには、健康食品としてのアガリクスを製造する際の原材料に、自然露地栽培の子実体と、ハウス栽培の子実体と、菌糸体をタンク培養したものとがあります。同じ名のアガリクス製品とはいえ、どの部分を原材料にするかによって、栄養素の含有量が全く違うものになってきます。

2.製品の品質に差異が生じる原材料の違い

2.1 自然露地栽培の子実体

「自然露地栽培の子実体」というのは、自然露地栽培という方法で栽培されたキノコのことをいいます。

自然露地栽培アガリクス

(ブラジルで自然露地栽培したアガリクス)

自然露地栽培は現在、ブラジルでのみ可能といわれています。アガリクスは本来、ブラジルのサンパウロ郊外、ピエダーテ地方が原産地です。この地方には、昔からアガリクスが自生するといわれており、地元の人たちにも「幻のキノコ」と呼ばれ大切に食されてきました。現地でも滅多に見ることができない天然のアガリクスですが、それに最も近いのがブラジルで行われる自然露地栽培によるアガリクスといわれています。

手付かずの大自然が残るブラジルの大地は、非常に肥えた土壌と、一年中降り注ぐ太陽の光、澄み切った空気というアガリクスが生育するための好条件がそろっています。収穫したアガリクスが、傘が大きく、柄は太く、ずっしりとした重みがあります。しかし天候に左右される自然露地栽培は収穫量も少なく、栽培が難しいため市場ではあまり出回っていないのが実情です。

2.2 ハウス栽培の子実体

次に、「ハウス栽培した子実体」ですが、日本国内で流通する日本産や中国産、台湾産などのアガリクス商品のほとんどがこのハウス栽培によるものです。

ハウス栽培アガリクス

(ハウス栽培アガリクス)

アガリクスのハウス栽培は、日本で行われている透明のビニールハウスを用いる方法とは違い、自然光を遮断した真っ暗なジメジメとした小屋などで行われています。

ハウス栽培

(ハウス栽培の様子 日光を遮って暗所で行われます)

天候に左右されず一年を通して大量に収穫できるので、市場には安価で出回っています。しかし、ハウス栽培で収穫されたアガリクスは、ブラジル産の自然露地栽培に比べて、傘も柄も非常に小さくてサイズは5分の1程度です。栄養素についても、ブラジルの自然露地栽培の半分の含有量にも満たない成分もあります。

アガリクスの違い

(サイズの比較 左:ハウス栽培アガリクス 右:自然露地栽培アガリクス)

2.3 菌糸体をタンク培養したもの

最後は「菌糸体をタンク培養したもの」ですが、自然露地栽培やハウス栽培のたい肥を用いた子実体を使った製品とは全く異なり、アガリクスの菌糸体(根っこの部分)を人工的にタンクで培養して製品化にします。

タンク培養

(菌糸体を培養するタンク)

コストが掛からず大量生産できるため、アガリクスがブームになった時に、他業種から参入してきた多くのメーカーが採用していましたが近年は減少しています。

子実体はブラジルで食されていた経験があること、菌糸体は通常食べずに捨てる部分であり食経験の事実が確認されていないという点に違いがあります。また、アガリクスの専門メーカーは、昔から子実体を扱っているため安全性や有用性についての豊富な研究実績があります。

しかし菌糸体は、手軽に安価で生産できることから、アガリクスがブームになった時に参入してきたメーカーが行っていた生産方法です。そのほとんどがアガリクスを専門に扱うメーカーではなかったこともあり、菌糸体についての安全性、有用性の研究はなされていませんでした。

同じアガリクス製品とはいえ、こうした原材料の違いで、栄養成分や含有量も異なります。高価、安価などで安易に選ぶことはせずに、原材料や栽培方法、原産地などを確認し、納得した上で購入することが重要でしょう。

本来のパワーを実感できるブラジル産自然露地栽培アガリクス

弊社のブラジル産の自然露地栽培「キングアガリクス」は、完全無農薬で栽培され、子実体を乾燥した状態で日本に空輸して国内製薬会社で製品化しています。ブラジルの栽培地は、常に新しく土地を開墾しているため土壌汚染の心配がなく、安心して摂取できます。残留農薬検査、重金属検査済みで安全性も確かなものです。

検査結果

栄養素については、日本産ハウス栽培アガリクスと比較した場合、βグルカンが約1.5倍、ビタミンDが約34倍、カルシウムが約26倍、銅は約10倍も含まれています。

栄養素
ハウス栽培、菌糸体の製品に比べ高価ではありますが、アガリクスが本来持つパワーやエネルギーを充分実感していただける製品です。健康維持のために本物のアガリクスをお試しください。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー